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2026.09.19/3 min read#design#direction

コーポレートサイトの情報設計は「3階層で止める」——深くしない決め方

中小規模のコーポレートサイトなら、階層はトップ・カテゴリ・詳細の3つで止めると、迷いにくく運用もしやすくなります。3クリックルールとは別の話として、私が情報設計で使っている「止め方」を書きます。

結論から書くと、中小規模のコーポレートサイトでは、ページの階層を「トップ → カテゴリ → 詳細」の3つで止めるようにしています。4階層目が欲しくなったら、それは階層を足す合図ではなく、カテゴリの切り方を見直す合図として扱います。

先に断っておくと、これは「3クリック以内にすべての情報へ届くべき」という話ではありません。Nielsen Norman Group の The 3-Click Rule for Navigation Is False では、3クリックルールを裏付けるデータは公開された研究で示されていない、と整理されています。クリック数そのものより、次に何を押せばよいかが分かること(情報の匂い)が大事だという立場です。私の「3階層」は、ユーザーの迷いにくさと、社内で更新し続けられるかどうかを両立させるための、運用上の上限です。

深い階層で起きていたこと

以前担当したサイトで、「事業紹介 → 事業部 → サービス → 導入事例 → 事例詳細」と5階層になっていたことがあります。組織図をそのままサイトマップにした結果でした。起きていたのは次のようなことです。

  • 事例詳細にたどり着く前に、途中の一覧ページで離脱している
  • 途中の階層ページに中身がなく、リンクが並ぶだけになっている
  • 更新担当者が「どこに置けばいいか」を毎回聞いてくる

NN/g の Flat vs. Deep Website Hierarchies でも、深い階層ではユーザーが迷ったり、面倒になって諦めたりしやすいと指摘されています。一方で、浅くしすぎてメニューの選択肢が多すぎると見落としが増える、とも書かれています。どちらかの極端に振らず、区別しやすいカテゴリが作れるなら浅い構造がうまく働く、というのが同記事の趣旨だと私は読んでいます。

3階層の中身をどう決めるか

私が使っている型は次の通りです。

階層 役割
1:トップ 何の会社か、どこへ行けばいいかを示す トップページ
2:カテゴリ 来た人の目的ごとの入口 サービス/事例/会社情報/採用/お問い合わせ
3:詳細 判断材料そのもの 各サービス、各事例、代表メッセージ

ポイントは2階層目の切り方です。組織の部署名ではなく、来た人が何をしに来たかで分けます。見込み客、求職者、取引先、メディアでは持ち帰りたいものが違うので、その違いがそのまま入口になります。

2階層目の数は、グローバルナビに無理なく並ぶ範囲に収めます。項目が増えそうなときは、「会社概要」「沿革」「アクセス」を「会社情報」の中にまとめる、といった寄せ方をします。

4階層目が欲しくなったときの3つの逃がし方

それでも情報が増えて、もう一段掘りたくなる場面はあります。そのとき私は、階層を足す前に次の3つを検討します。

  1. 1ページにまとめる:短い下位ページが3〜4枚並ぶなら、見出しで区切った1ページのほうが読みやすいことが多いです。ページ内リンクで目次を付けます。
  2. タグや絞り込みにする:事例やお知らせは、業種・サービス別の階層を作るより、一覧にタグで絞り込みを付けるほうが、更新時の置き場所に迷いません。
  3. 横のリンクで補う:サービス詳細から関連事例へ、事例から該当サービスへ。階層ではなく横の導線で行き来できるようにします。

このうえで、現在地が分かるようにパンくずリストを置きます。深さを増やさない代わりに、「今どこにいるか」と「隣に何があるか」をはっきりさせる考え方です。

決めた構造は、テストで確かめる

3階層はあくまで私の出発点で、正解ではありません。前述の NN/g の記事でも、構造の検証にはカードソーティングやツリーテストが挙げられています。私は予算が小さい案件でも、テキストだけのサイトマップを見せて「採用情報を見るならどこを押しますか」と5問ほど聞くようにしています。社内の数人に聞くだけでも、ラベルの分かりにくさはかなり見つかります。

公開後は、アクセス解析で途中の一覧ページの離脱や、サイト内検索の語句を見ます。検索で頻繁に探されている情報が2階層目から見えないなら、ナビかカテゴリの切り方を見直すタイミングです。

明日から試せる一手

今のサイトマップを開いて、4階層目以降にあるページに印を付けてみてください。そのうえで、印の付いたページごとに「1ページにまとめる」「タグにする」「横のリンクで補う」のどれで3階層に戻せるかを1語ずつ書く。全部に答えが出なくても、どこから構造を浅くできるかの見当はつきます。